【温活】お灸で温める。ショウガ灸のやり方。
最近では、手足がジンジンと冷えて眠れない、お風呂に浸かるときにも痛みを感じる女性が多く、
体温を上げるための活動、いわゆる温活を取り入れる女性も増えています。
今回紹介するショウガ灸には、ショウガの成分を温熱浸透させると共に、ツボへの刺激を通し、脳神経での体に対してのコントロール機能を改善する作用があります。
特にホルモン系へのコントロール改善を促進しやすいのが温灸であり、その中でも婦人科疾患・不妊症に対して歴史的に行われてきたのがショウガ灸です。
ショウガ灸の準備とやり方
ショウガ灸をするときに用意するもの
- ショウガ
丸いもので5ミリ程の厚さにスライス - 温灸用のもぐさ
粗いもぐさでよい - ライター
出来ればチャッカマンのような点火棒があるものがよい - アルミホイル
もぐさに点火するときに乗せる - スプーン
ショウガ灸を移動させるときに使う - 水の入った灰皿
消火用に使う。陶器の器などでもよい - トレー
準備したものを乗せる
ショウガ灸の手順
- ショウガを切る
なるべく丸くて太い生姜を用意
厚さ5mm程度、体調に合わせスライス
*薄すぎるともぐさが燃えたときに熱くなります。 - ショウガにもぐさを乗せる
アルミホイルの上で温灸用のもぐさをスライスしたショウガにこんもり乗るくらいの大きさでやや三角錐にして乗せる
もぐさは固めずにやわらかく丸める
※生姜を人肌に温めておくと良いでしょう。 - もぐさに点火
ショウガ灸を換気扇の近くで点火
*必ず換気してください。
ガス漏れ感知器が誤作動する危険があります。 - 患部にショウガ灸を乗せる
お腹や腰などツボや患部にショウガ灸を乗せて、もぐさが燃えつきるまで待つ。
煙が少なくなるのが目安。
※熱くなったらスプーンを使い場所を移動させる。 - 灰皿に入れて消火
最後に生姜灸は必ず水を張った灰皿や瓶に浸けて火を消してください。
※もぐさの中は結構長時間くすぶっています。
冷え取り、温活に効果のあるツボは?
腕にあるツボ、尺沢 ・内関
尺沢(しゃくたく)
肘を曲げたときにできるシワの中央より、少し外側に取ります。
呼吸を楽にして酸素を取り込みやすくして赤血球の働きを高め全身の血行を良くします。
その他、咳を鎮め痰の排出を良くしたり、大腸の働きも助けます。
内関(ないかん)
手首の内側のシワから、指3本分上の中央にあります。
脚の三陰交と一緒に使うと血行が良くなります。
また、胃の不快感や、乗り物酔い、つわりに効果があります。
脚にあるツボ、三陰交・血海
三陰交(さんいんこう)
足首の内側のくるぶしの中心から、膝に向かって指四本分上で骨の際の凹んだところに取ります。
下半身の血行を良くし冷えを緩和し生理痛や不妊、足のむくみにも効果があります。
血海(けっかい)
膝のお皿の上、内側の角から指3本分上がったところに取ります。
血行改善、貧血、生理痛に効果があります。
お腹にあるツボ、中脘・関元
中脘(ちゅうかん)
おヘソとみぞおちの上の際を結んだ中央に取ります。
消化能力を高め、東洋医学では気血を作ります。
胃の不快感、お腹の張り、イライラを鎮めます。
関元(かんげん)
おへその真下から指4本分(3寸)下がったところにあります。
下腹部の血行を良くし、生理痛、不妊に効果があり女性ホルモンの分泌を高めます。
足の裏にあるツボ、湧泉
湧泉(ゆうせん)
足の裏の土踏まずのやや上の中央、足の指を曲げてへこんだ所にあります。
全身の血行をよくし、女性特有の下半身の冷え、のぼせに効果があります。
特に、お灸をすると足の冷えに良いツボです。
腰にあるツボ、命門・腎兪・上仙・次髎
命門(めいもん)
第二腰椎の棘突起(きょくとっき)の下にあるツボで、肋骨のいちばん下と同じ高さの背骨の突起の下にあります。
命の門という名前から子宮を表し、卵巣の働きを高め生理痛、不妊に効果があります。
腎兪(じんゆ)
命門の左右、2㎝~3㎝ほど外に取ります。
お灸をすることで腰の冷えや腰痛、生理痛、女性ホルモンの分泌を良くし、血液を作るのにも役立ちます。
生理痛や不妊、腰から下の冷えに有効です。
上仙(じょうせん)
背骨の中央で腰椎と仙骨の間に取ります。
骨盤内の血行を良くし、下半身の冷えに効果があります。
女性の冷えから来る腰痛のほとんど場合、このツボを押すと痛みがあります。
次髎(じりょう)
お尻の中央の逆三角形の骨(仙骨)の中央から左右に2cmくらい離れたところのくぼみにあります。
骨盤の中の血行を良くし、生理痛、下半身の冷え、不妊、オシッコが近いなどにも効果があります。
一人で出来ないところは協力者に頼みやってもらいましょう。
ショウガ灸一人ではやりにくいものですので、どなたかにやってもらうか鍼灸師にやってもらいましょう。
今回はショウガ灸のやり方をを紹介しましたので、温活に役立てて頂ければ幸いです。
注意!
※お灸をするときの注意点
くれぐれも火傷や火災に気を付け、ショウガ灸を楽しんで下さい。
お灸をしてはいけない場所やお灸をしてはいけない時など、Q&Aにまとめてありますので、必ずお読みになってからお灸を楽しんで下さい。
尚、お灸をすえることにより火傷や事故など起こった場合、当方は一切責任を負いませんので、自己責任のもとに行って頂けますようお願い致します。